若さの勢いで独立したけれど
気が付けば資金なし、得意先なし、家なし、
あるのはやる気と体だけ。
実家に帰りそこを拠点として、
兄に七万円借りて単車を購入し活動の足とした。
若さの勢いで独立はしたものの、次に仕入れ先との話をつけ、
そこまでは出来たものの肝心な受注が無い、
ここから重苦しい日々が始まった。
頭の中では、セールスをして注文を取ればよいと解っていたが
営業の経験は全く無し、訪問営業など想像しただけで足がすくんでしまう、
そのような自問自答が約二ケ月ほど続きました。
実家に食費だけでも支払わなければとの思いが大きくなり、
なんとか自分を奮い立たせ、
訪問営業を開始したがうまくいきません。
当時ガソリンは?47円でした。
燃料費が加算するに追われ、やけくそ半分の無我夢中、
体当たり営業が始まりました。
その無我夢中が幸いとなり、少しずつ注文がとれるようになりました。
独立後、初回の受注ができ帰りの夜道を単車で走りながらの
感動の涙が今でも鮮明に記憶に残っています。
少し自信もついてきたような気がしました。
その波に乗り昼間は施工、夜は営業に飛び回りました。
少しずつ有頂天になってしまい、かなり強引な売り込みもしてしまいました。
今の時代でしたら問題となったかもしれません。
でもそのような経験が教訓となり、本当にお客様にいい勉強をさせていただきました。
一例ですが一日で数軒の受注が取れましたが、
帰宅すると全てキャンセルの電話が入っていたこともあります。
でも私にも心あたりがありました。
このような繰り返しで頭を叩かれながら、良き勉強をさせていただき
一年後、兄に七万円の返済が出来ました。